謹訳平家物語読み終わり記念ブログ

妹の金であん肝を食いました

胃・大腸内視鏡の備忘録

胃と大腸の内視鏡を受けた。

内視鏡の際、局所麻酔を受けたのだが感覚が面白かったので記録に残しておく。

 

名前を呼ばれて、処置室のベッドに仰向けに寝転がる。

看護師さんから口を開けるように言われて口をあけるとスプレータイプの麻酔を喉に向けて噴射された。

「口を開けたままで、まだ飲み込まないでください。そのまま1分待ちます」と言われる。

1分待つのはなんでだったんだろう?

 

1分経ち、飲み込むと、薬が舌に当たってしまったのかビリビリと不快な痺れがきた。

 

「おいしくないですよねー」と看護師さん。飲み込む時に顔を歪ませてしまったのを見ていたらしい。本当にめちゃくちゃまずい。

「よだれが出たらそのまま吐き出して下さいね」と言われて、下に敷いてある吸水マットとティッシュにだらだらと吐き出した。なんか情けないなあと思った。

 

後に請求書を見たらキシロカインポンプスプレーと書いてあった。今ちょうど仕事で扱っている薬剤だったので、「なるほどこんな効き目があるのかあ」と思った。

 

薬を飲み込んですぐに先生が入ってきた。

「こんにちは」と言いながら横たわっている私の顔に合わせて顔を傾けていた。

なんか信用できそうだ。

私も「こんにちは」と言ったのだが、「こんにちは」という言葉が自分から発せられたのはわかるけれど、すごく遠くで聴こえて、ワーンと頭の中が響くような、エコーのかかったような音だった。麻酔ってすごい。本当によく効くんだ…と思った。

 

「眠かったら寝ちゃっていいですからね」と先生が言い、「はい」と返事したのだが、それもさっきよりもっと遠くで聞こえる。

離岸流でどんどん沖に流されているような、経験はしたことはもちろんないけどそんな感覚がした。

 

その後先生が何か言い、看護師さんが私に内視鏡用のマウスピースを咥えさせ、医療用の紙テープでマウスピースと頬を固定しているが、その途中から全く記憶が無くなった。

 

一度だけ気がついて目を覚ましたが、目の前のモニターに大腸の中らしき様子が写っていた。それについても特になんとも思わずすぐそのまま寝た。

 

その後看護師さんに起こされた。先生はどこにもいなかった。立ち上がったものの身体が重く、ふらふらになりながらリカバリールームのソファに座った。

 

輸液を点滴していたが、腕を見るとパンパンに膨れ上がっていた。

血管に入らず皮下に輸液が入ってるんだろうなーとあまり働かない頭でボーっと思った。私の血管は看護師さん泣かせなので(採血で5回やり直しされたことがある)致し方ない。

血管に入らなくても大丈夫だろーと思った。

 

気がついたら1時間半経っていた。

私が1番最初の順番だったのに、いつの間にか他の患者さんがいなくなっていたのでなんか不安になった。でも私は胃も大腸も両方やったし…と思うことにした。

 

ソファに座ってしばらくボーっとしていると、ビリビリしていた舌の痺れはすっかり取れていた。歯医者の麻酔だと結構時間が経たないと取れないのに不思議だった。

 

検査のとき紙パンツだけだったのにショートパンツをはいていた。靴下も脱いだはずなのにはいていた。看護師さんすいません…という気持ちになった。あと、借りたTシャツの肩がすごい濡れていた。麻酔のよだれだろうか…

 

その後先生からお話があり、ポリープ取ったよ!めちゃくちゃオエオエしてたしマウスピースも外しちゃうしマジ大変!麻酔増やしちゃったよー!こんど麻酔なしでやってみる?君だとマジ大変で苦しいだろうね!大腸の組織検査の結果はまた今度ね!みたいなことを言われて、スゲー迷惑な患者だったことが判明した。大変申し訳ございませんでした。